ぽっちゃり男性のファッションに、女性はどんな目を向けているか
体型より先に見えてくるもの
女性が男性を見る時、体型よりも先に清潔感とシルエットを確認している。ぽっちゃりしているかどうかより、着ている服が清潔かどうか、シルエットがだらしなくなっていないかどうかの方が、印象に与える影響が大きい。
細身の男性でも、くたびれた服をだぼっと着ていると残念な印象になる。ぽっちゃりした男性でも、清潔感があってシルエットが整っていると、それだけで印象が変わる。体型の話をする前に、まずそこだけは知っておいてほしい。
以前、友人の知り合いの男性と食事をする機会があった。事前に少し太めの人と聞いていて、正直どんな印象になるか想像していた。実際に会ってみると、ネイビーのジャケットにホワイトのシャツ、グレーのテーパードパンツ。シンプルなコーデだったけど、シルエットが整っていて清潔感があって、第一印象は「ちゃんとしている人」だった。体型はほとんど気にならなかった。
服装が整っているかどうかが、体型への印象より先に来る。これが女性目線の現実。
ぽっちゃり男性がやりがちな、逆効果な思い込み
体型をカバーしようとして、逆に損している着こなしのパターンがある。
大きいサイズを選んで体を隠そうとする。黒一色でまとめて引き締めようとする。体型が目立たないようにゆったりした服ばかり選ぶ。どれも気持ちは分かるけど、実際には逆効果になっていることが多い。
大きすぎる服は体をさらに大きく見せるし、黒だけでまとめると重くて暗い印象になる。ゆったりとした服ばかり着ていると、体型よりもだらしなさが先に伝わってしまう。
隠そうとすることより、今の体型に合ったシルエットを整えることの方が、ずっと印象がよくなる。
ぽっちゃり男性のファッション、絶対に押さえてほしい三つの原則
原則その一、自分の体型に合ったサイズを選ぶ
体型を隠そうとして大きめのサイズを選ぶことが、ぽっちゃり男性のファッションで一番多い失敗。大きすぎる服は体のラインを隠すどころか、体積をそのまま服に移してしまう。大きな服を着た大きな人に見えてしまうの。
正しいサイズは、体に沿いながらも窮屈ではない状態。ぴちぴちはもちろんダメだけど、だぼだぼもダメ。体のラインにゆったりと沿う感じ、腕を上げた時にシャツが引っ張られない程度の余裕があるサイズが正解。
ウエストが少し出ていることを気にして大きいサイズを選ぶより、ウエストがちゃんと入るサイズを選んで、必要ならイージーウエストのものを選ぶ方がシルエットが整いやすい。
原則その二、縦のラインを意識したシルエットにする
ぽっちゃり体型のコーデで意識してほしいのが、縦のラインを作ること。
横に広がりを感じさせるシルエットより、縦に視線が流れるシルエットの方が、体型をすっきりと見せてくれる。具体的には、テーパードパンツかスリムパンツで足元に向かって細くなるラインを作る、Vネックかシャツで首元に縦のラインを出す、ジャケットやカーディガンで体の両サイドに縦のラインを通す。
横に目線が動くアイテムは避けた方がいい。太い横ストライプ、大きなチェック柄、胸元に横に広いロゴが入ったもの。これらは視覚的に横幅を強調して、ぽっちゃりの印象を強めてしまう。
原則その三、清潔感を全アイテムで担保する
体型に関係なく、清潔感がない服装はマイナスしかない。でも体型が気になっている男性ほど、清潔感より体型カバーを優先しようとして、服の状態への意識が下がることがある。
首元がヨレたTシャツ、毛玉のついたニット、くたびれた靴。どれかひとつでもあると、コーデへの評価がそこで止まってしまう。体型より先に清潔感が目に入るという現実を、もう一度思い出してほしい。
清潔感は体型ではなく習慣で作れる。服のコンディションを保つこと、靴を定期的に手入れすること、Tシャツのくたびれたものは替えること。この習慣があるだけで、体型への印象より清潔感への好印象が先に伝わるようになる。
ぽっちゃり男性に本当に似合うアイテムと着こなし
ジャケットが、ぽっちゃり体型を最も上品に見せる
ぽっちゃり男性のコーデで最も印象を底上げしてくれるアイテムが、ジャケット。
ジャケットは肩から腰にかけての縦のラインを作ってくれるアイテムで、体の両サイドに縦のシルエットが生まれる。ウエストのラインが少し出ていても、ジャケットの縦のラインに視線が向くから、体型の印象が分散される。
選ぶジャケットは、シングルブレストでシンプルなもの。ダブルブレストは横に広がる印象が出やすいから、ぽっちゃり体型には向いていない。前のボタンを留めると体型が強調されることがあるから、前を開けて羽織る着こなしの方がシルエットがきれいに見えることが多い。
ネイビーかグレーのシンプルなテーラードジャケットを一枚持っておくと、コーデの幅が大きく広がる。Tシャツに合わせてカジュアルに使うのも、シャツに合わせてきれいめに使うのも、どちらでも対応できる。
テーパードパンツがぽっちゃり体型の足元を救う
ぽっちゃり体型の男性に最もすすめたいパンツが、テーパードパンツ。
腰から腿にかけてゆとりがあるから、ウエストや腿回りが気になる体型に対応できる。裾に向かって細くなるシルエットが、足元に視線を引っ張って縦のラインを強調してくれる。足が長く見える効果があって、体型よりもスタイルへの印象が先に来るようになる。
ゆったりしたストレートパンツやワイドパンツは、ウエスト周りにボリュームが出やすくて、ぽっちゃり体型には向いていないことが多い。スキニーは腿のラインが出すぎるから、テーパードパンツが最もバランスがとれやすい選択になる。
イージーウエストのテーパードパンツは特におすすめで、ウエストのサイズを気にせずに穿けて、シルエットも整えやすい。ユニクロのジョガーパンツのテーパードラインやイージーアンクルパンツは、価格帯とシルエットのバランスが取れていてぽっちゃり体型に使いやすい。
Vネックのトップスが首元から縦のラインを作る
トップスの首元選びで、ぽっちゃり体型への印象が変わる。
クルーネックは首元が詰まっているから、首から肩にかけての横幅が強調されやすい。Vネックは首元からデコルテにかけて縦のラインが生まれて、顔まわりがすっきりして見えるという効果がある。
深すぎるVネックは肌が見えすぎてバランスが崩れるから、浅めのVネックを選ぶことが条件。Vの角度が60度くらいのゆるいVネックが、縦のラインの効果を出しながら露出しすぎない絶妙なバランスを作ってくれる。
ネイビーかグレーの浅いVネックニット、これをテーパードパンツと合わせるだけで、縦のラインが上から下まで通ったコーデが完成する。
シャツを一枚羽織るだけで、シルエットが整う
Tシャツの上にシャツを開けて羽織るスタイル、ぽっちゃり体型の着こなしとして実は非常に有効。
開いたシャツの前立てが体の中心に縦のラインを作って、体の両サイドと中央の三本の縦ラインが視覚的に体を縦長に見せてくれる。シャツを前で閉じるより、開けて羽織る方がぽっちゃり体型には効果的なことが多い。
選ぶシャツはすっきりしたシルエットのものを。オーバーサイズのシャツを羽織ると横への広がりが出てしまう。体に沿いながら余裕があるサイズのシャツを選んで、前を開けて中のTシャツを見せる着こなしが、ぽっちゃり体型にとって縦のラインを作りやすい方法。
カーディガンの使い方で、体型カバーと品格を同時に出す
カーディガンもジャケットと同じ理由で、ぽっちゃり体型に向いているアイテム。
前を開けて着ると体の両サイドに縦のラインが通って、体型がすっきりして見える。前を閉めるとお腹周りが強調されることがあるから、基本的には前開きで着ることをすすめる。
薄手のハイゲージカーディガンがぽっちゃり体型に向いていて、厚手のケーブルニットカーディガンはボリュームが出すぎるから避けた方がいい。ネイビーかグレーのシンプルなカーディガンに、ホワイトのTシャツかシャツを合わせる。それだけでコーデとして整った印象になる。
色の使い方で、体型への印象をコントロールする
ダークカラーは縦のラインと組み合わせた時に効果を発揮する
黒やダークネイビーは引き締め効果があると言われているけど、それは縦のラインと組み合わさった時の話。
黒一色でまとめると、引き締まる前に暗くて重い印象になってしまうことがある。ダークカラーを使うなら、縦のラインを意識したシルエットとセットで使うこと。ダークネイビーのジャケットに、ホワイトのシャツでVネックを作る。そのVネックの縦のラインとジャケットのダークカラーが合わさった時に初めて、引き締め効果が機能する。
トーンを揃えることがぽっちゃりコーデの鍵
ぽっちゃり体型のコーデで色を使う時、上下でトーンを揃えることが大事。
トップスが明るい色でパンツが暗い色、あるいはその逆、というコントラストが強い組み合わせは、上下の境界線が強調されてウエストラインが目立ちやすくなることがある。上下のトーンを近づけることで、体が一体感を持って見えるようになる。
ネイビーのトップスにネイビーかグレーのパンツ、グレーのニットにグレーかベージュのパンツ、ベージュのシャツにカーキのパンツ。トーンが近い色を上下に使うことで、体が縦長に見える効果がある。
明るい色を使うなら、差し色として小面積に
ぽっちゃり体型の男性が明るい色のアイテムを使いたい場合、全体のどこか一点だけに使うことをすすめる。
シャツの色をホワイトかライトブルーにして、パンツとアウターをダークトーンにまとめる。あるいはスカーフやポケットチーフなど、小さなアイテムで差し色を入れる。明るい色が小面積にとどまることで、コーデに動きが生まれながらも体型への印象が前に出ない。
ぽっちゃり男性に避けてほしいアイテムと着こなし
横ストライプとビッグチェックは体型を強調する
横ストライプのシャツやTシャツは、視線を横に動かすから横幅を強調してしまう。太いボーダーや、幅広の横ストライプは特に注意が必要。
細いピンストライプなら縦に視線が動くから大丈夫だけど、一般的に言うボーダーTシャツはぽっちゃり体型には向いていないことが多い。どうしてもボーダーを着たいなら、細いボーダーで色の差が少ないもの、例えばネイビーとホワイトではなくてグレーとホワイトのような差し色ボーダーを選ぶこと。
大きなチェック柄も横への広がりを感じさせるから、ぽっちゃり体型のトップスには向いていない。小さなチェック柄やヘリンボーンなら縦の動きが出るから、使いやすい。
ゆったりしすぎたTシャツがだらしなさを作る
体型を隠そうとして選んだゆったりTシャツが、逆にだらしない印象を作ってしまうパターン。
オーバーサイズのTシャツは今のトレンドとして成立しているけど、それはシルエットのバランスが計算されているから。なんとなく大きいサイズのTシャツを選んでいるだけでは、体型を隠すどころかだらしなさだけが残る。
Tシャツを選ぶなら、ぽっちゃり体型でも体に沿いながらゆとりがあるサイズを選ぶこと。肩の縫い目が肩先に乗っていて、袖がだらんとしていない状態が正しいサイズ感。そのサイズが体型に合ったTシャツで、体を隠すためのサイズではないことを理解してほしい。
ハーフパンツは40代以上のぽっちゃり男性には特に厳しい
この記事でも何度か触れてきたけど、膝が出るハーフパンツは体型が気になる男性には向いていない。
膝が出ることで足の太さが目立ちやすくなるし、ウエストから膝までの面積に体型が集中して見えてしまう。夏の暑さを凌ぐために選びたい気持ちは分かるけど、アンクル丈のイージーパンツかクロップドパンツに変えるだけで、同じくらい涼しくて印象が大きく変わる。
ぽっちゃり男性の季節別コーデ、具体的に出す
春のぽっちゃりコーデ、軽やかさと縦ラインを両立させる
春はコーデを軽くしたい季節だけど、ぽっちゃり体型の男性は軽さを出しながら縦のラインを維持することが大事。
ネイビーのシンプルなシャツを前開きで羽織って、中にホワイトのVネックTシャツ、ベージュのテーパードチノパン、ホワイトのレザースニーカー。この組み合わせが春のぽっちゃりコーデとして完成度が高い。シャツの縦ライン、VネックのV字、テーパードパンツの細くなる裾。三点の縦ラインが揃って、体型よりもシルエットの整いが先に伝わってくる。
夏のぽっちゃりコーデ、素材と縦ラインで清潔感を保つ
夏はリネンやコットン素材のアイテムで清潔感と縦のラインを維持する。
オープンカラーシャツを前開きで着て、中にグレーかネイビーの薄手のVネックTシャツ、アンクル丈のイージーパンツ、レザーサンダルかスリッポン。この組み合わせが夏のぽっちゃりコーデとして使いやすい。リネン素材のオープンカラーシャツは涼しくて、前を開けることで縦のラインが生まれる。
夏の暑さを理由にTシャツ一枚でいくなら、Vネックの素材がしっかりしたものを選んで、テーパードパンツと合わせること。Tシャツ一枚でもシルエットが整っていれば、夏のコーデとして成立する。
秋冬のぽっちゃりコーデ、ジャケットとテーパードが最強の組み合わせ
秋冬のぽっちゃりコーデとして最も完成度が高いのが、ジャケット×テーパードパンツの組み合わせ。
ネイビーかグレーのシンプルなジャケットに、グレーかネイビーのテーパードパンツ。中にホワイトのシャツかVネックのニット。足元はレザーシューズかローファー。この組み合わせが整っているだけで、ぽっちゃり体型への印象より「ちゃんとしている人」という印象が先に来る。
ジャケットのシルエットがすっきりしていること、パンツの丈感が正しいことの二点が整っていれば、このコーデは必ずまとまって見える。
ぽっちゃり男性のファッション、女性が正直に言いたいこと
体型を気にしている男性ほど、服装が輝く可能性がある
体型が気になっているから服装に気を使っている男性と、体型が気にならないから服装に無頓着な男性とでは、どちらが女性目線で印象がいいか。
答えは明確で、前者で服装に意識がある男性は、自分の見え方を考えているということ。それが清潔感になり、シルエットへの意識になり、コーデの完成度になって出てくる。ぽっちゃりしているからこそ服装を考えるという動機は、結果的にコーデへの意識を高めて、体型を問わず印象のいい男性を作ることがあるよ。
