MENU

メンズのセットアップブランド|上下のシルエットが対話しているのが本当のセットアップ

  • URLをコピーしました!

セットアップブランドを探しているとき、何を基準にしているだろうか。

価格、デザイン、口コミ、ブランドの知名度。たぶんこのあたりで比較していると思う。でもセットアップを選ぶときに一番先に確認すべきことは、そのどれでもない。上下のシルエットが、一つのコーデとして対話しているかどうかだ。

これはセットアップに特有の話で、パンツ単体やジャケット単体を選ぶときとは違う基準が必要になる。単品なら、そのアイテム自体のシルエットだけを見ればいい。でもセットアップは上下が一緒に着られることを前提に設計されているはずで、そのとき上のシルエットと下のシルエットが呼応しているかどうかが、セットアップとしての完成度を決める。

ブランドを選ぶ前に、この一点を確認する習慣を持てると、セットアップ選びの失敗率が大きく下がる。

目次

セットアップとして設計されているか、上下がたまたま揃っているだけか

セットアップブランドの中には、上下を同じ素材・同じ色で揃えただけで、シルエットの対話を設計していないものがある。ジャケットはゆったりしたシルエットなのにパンツはテーパードで細い、上が短めなのに下の腰位置が低い設計になっている、上の肩幅と下のウエストの比率が意図されていない。こういうセットアップは、着てみると「なんか違う」という感覚が出やすい。

本当に設計されたセットアップは、上下を一緒に着たときに全体のシルエットが一つの塊として見える。上の肩幅から腕の落ち方、ウエストへの移行、パンツのシルエットの落ち方、裾の位置。これらが設計として一致しているとき、セットアップがつるりとした一体感を持って見える。

上下の「対話」が見えるブランドの選び方

試着したときに確認してほしいことが一つある。全身鏡の前で、セットアップの上下を着た状態で少し離れて見る。そのとき、視線がどこにも止まらずに全体を流れていくかどうか。視線がどこかに引っかかるとしたら、上下のシルエットに断絶がある場所だ。

引っかかりなく全体を流れていく視線は、上下のシルエットが対話している証拠。セットアップブランドを選ぶときの一番の基準は、この感覚だと思っている。

セットアップブランドを評価する3つの基準

 

素材の選択がブランドの哲学を映す

セットアップの素材選びは、パンツ単体やジャケット単体より重要度が高い。なぜなら、上下が同じ素材でできているセットアップは、素材の良し悪しが二倍の面積で見えるから。

リネン・コットン・ウール・テクニカルファブリック。それぞれの素材が持つ特性が、セットアップ全体の表情を作る。しなっとした素材感があるセットアップは、着たときに体に沿って自然なドレープが出る。ぴしりとした張りのある素材は、シルエットをきれいに保つ。この選択に、そのブランドのセットアップへの理解が出ている。

触ってみたときの感触と、着たときのシルエット。この二点で素材の選択を評価すると、ブランドの実力が見えてくる。

シルエットのコンセプトが上下で一致しているか

ゆったりとしたリラックスシルエットを得意とするブランドは、上下ともにゆとりのある設計になっている。きれいめなテーラードシルエットを得意とするブランドは、上下ともにすっきりとした設計になっている。このコンセプトの一致がセットアップの完成度に直結する。

逆に言うと、あるシルエットが得意なブランドのセットアップは、そのシルエットの方向で着るときに最大限の力を発揮する。リラックス系のブランドのセットアップをきれいめに着ようとすると、デザインの方向性と着方の方向性がずれてしまう。ブランドのシルエットコンセプトを理解した上で、自分の着たい方向と合っているかを確認する。

サイズ展開が自分の体型に正直に合うか

セットアップは上下を同じサイズで買うことが多い。でも人によっては、上はMでも下はLが合う、という体型の人がいる。上下を同じサイズで買わなければならないセットアップの場合、どちらかがサイズが合わない状態で着ることになる。

上下のサイズを別々に選べるブランドや、体型に合わせて細かいサイズ展開があるブランドは、その分だけ体型を選ばずに使える。セットアップブランドを選ぶときに、サイズ展開の豊富さをチェックする男性は少ないけど、実はここがフィット感を左右する重要なポイントだ。

女性がセットアップブランドを着た男性に感じること

セットアップを着ている男性に気づく瞬間がある。上下がそろっていることが一目でわかるとき、その男性のコーデが完成して見える。

以前、展示会で会った男性が、テープブラウンのリネンセットアップを着ていた。上下の素材感が揃っていて、シルエットが全体として一つの形を作っていた。ブランドが何かはわからなかった。でも、着ているコーデとしての完成度が伝わってきた。その男性が何のブランドを着ているかを考えるより先に、この人はきちんとした選択をしている人だな、という印象が来た。

セットアップは、ブランドを見せるアイテムじゃない。コーデとしての完成度を見せるアイテムだ。だからブランドが何かより、そのセットアップがその男性に合っているかどうかのほうが、ずっと伝わってくる。

価格帯別セットアップブランドの考え方

 

手の届く価格帯で機能するブランド

ユニクロのセットアップは、シルエットの設計が日本人の体型を考慮していて、手頃な価格で上下のバランスが取れているものが多い。リネンブレンドのセットアップやジャージー素材のセットアップは、上下のシルエットコンセプトが一致していて、価格帯を考えると完成度が高い。ただし素材感は価格帯相応なので、長く着ることより季節ごとに更新する使い方が向いている。

GUやZARAも価格帯としてはチャレンジしやすく、トレンドを取り入れたシルエットのものが毎シーズン出てくる。ただしシーズンによって当たり外れがあるので、実際に試着してシルエットの対話を確認してから選ぶほうが安心できる。

投資として選ぶセットアップブランド

COSやARKETのセットアップは、ミニマルなシルエット設計が一貫していて、上下の関係性が丁寧に作られている。素材選択にも品があって、数シーズン使えるクオリティを持っている。セットアップへの理解が深いブランドで、価格帯に見合った完成度がある。

日本のブランドではCOMOLIやGrafpaperのセットアップは、シルエットに独自の哲学がある。上下の素材と形が設計として一致していて、着たときに全体が一つの服として機能する感覚がある。価格は高いけど、セットアップとしての完成度を重視するなら、一着の投資として十分な価値がある。

セットアップブランドを選ぶ失敗しない方法

試着のとき、必ず上下を一緒に着て全身鏡で確認すること。上だけ、下だけで見てもセットアップの良し悪しはわからない。上下を一緒に着て、全体として一つのシルエットが成立しているかを確認する。この確認ができない環境でのネット購入は、セットアップに関しては特にリスクがある。

ネットで買う場合は、着用画像で上下のシルエットの対話が見えるかどうかを確認する。モデル着用のコーデ画像で、上から下にかけて視線が自然に流れているかどうかを見る。引っかかりがある場合は、シルエットの断絶がある可能性が高い。

セットアップが板についている男性のブランドとの付き合い方

セットアップを着こなしている男性の多くは、一つか二つのブランドをリピートしている。あのブランドのセットアップは自分の体に合う、という体験を持っていて、そのブランドを信頼して選び続けている。

ブランドを信頼できるようになるのは、一度試着して体験した後から。セットアップブランドを探しているなら、まず一着試して着てみること。着てみてシルエットが合うと感じたブランドは、次のシーズンも同じブランドを試す価値がある。セットアップは、自分の体型に合う設計のブランドを一度見つけた後が、一番楽しくなる。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次