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春のメンズコート|閉じた状態で選ぶ男性が、春はずっと着崩れて見える

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春のコートを試着するとき、ボタンをすべて閉じて鏡の前に立つ男性が多い。

でも春のコートが実際に活躍する場面のほとんどは、前を開けた状態だ。朝は肌寒くて閉じていても、昼になれば気温が上がって前を開ける。電車の中は暖房が効いていてまた開ける。一日の中で、閉じたり開けたりを何度も繰り返すのが、春のコートの実態だ。だから試着室で閉じた状態だけを確認して選ぶことは、実際の使用シーンの半分しか見ていないことになる。開けたときのシルエットこそ、春のコート選びで本当に見るべきものだ。

目次

春のコートの9割は、前を開けて着られている

冬のコートは、寒さから身を守るために基本的に閉じたまま着る。でも春のコートは違う。気温が読めない季節だからこそ、脱いだり着たり、開けたり閉じたりという動作そのものが、春のコーデの一部になる。

この違いを理解しないまま冬と同じ感覚でコートを選ぶと、春になって「なんか違う」という違和感に気づくことになる。

試着室でボタンを閉じるのは、春には意味がない

店員に勧められるまま、ボタンを全部閉じて鏡を見て、シルエットが良いからと購入を決める。この手順自体が、実は春のコートには合っていない。

閉じた状態のシルエットは、実際に着る時間の一部でしか使わない。試着するときは、必ず前を開けた状態でも鏡を見ること。歩いてみて、コートがどんな風に揺れるか、内側がどう見えるかまで確認してから選ぶくらいが、春のコートには正しい向き合い方だ。

開けたシルエットを作る、具体的な視点

 

前を開けたときに見えているのは、実は中のコーデ全部

コートを開けて着るとき、コートはもうアウターというより、コーデ全体を縁取るフレームになる。中に着ているシャツやニット、パンツまで、コートの隙間からずっと見えている状態が続く。

だから春のコートを着るときは、中のコーデにも冬以上の意識を向ける必要がある。閉じていれば見えない部分が、春は常に見えているという前提でコーデを組む。

裏地の色柄が、開けた瞬間の印象を作る

トレンチコートに、チェック柄や色のついた裏地が使われていることがある。あれは装飾のためだけではなくて、コートが風でひらりと開いたときに、裏地がちらりと覗くことを見越した設計だ。

裏地に表情のあるコートは、閉じているときには見えなくても、歩くたびにその一瞬だけ裏地が顔を出す。その一瞬の視覚的な変化が、春のコーデに動きと奥行きを作る。裏地まで意識してコートを選んでいる男性は、実はかなり少ない。

春のコート、素材とシルエットの選び方

春のコートに向いている素材は、コットンギャバジンやウールとポリエステルの混紡など、軽さと張りを両立したもの。ハリのある素材は、開けて着たときにも綺麗に体から離れて落ちるので、シルエットが崩れにくい。

柔らかすぎる素材は、開けた状態のときにコートが体に貼りついたり、ふにゃっとした印象になったりしやすい。春のコートは閉じても開けても形が保たれる、適度な張りのある素材を選ぶのが基本になる。

ステンカラーコートという、日本の春に育った形

ステンカラーコートは、日本の春夏の気候に合わせて独自に発展してきたコートの形だ。襟がスタンドフォールカラーになっていて、開けて着てもきちんと見えるように設計されている。

トレンチコートよりも軽装でありながら、きちんと感を保てるので、春のビジネスシーンにも私服にも使いやすい。開けて着ることを前提にした襟の形が、まさに春のコートという文脈にはまっている。

女性が見た、春コートで印象に残った男性の話

風の強い春の午後、駅前で信号待ちをしていたとき、隣に立った男性のベージュのステンカラーコートが、風でひらりと開いた。

その一瞬、中のネイビーのニットと、コートの裏地の薄いストライプが見えた。コートが閉じているときは、ただのシンプルなベージュのコートだった。でも開いた瞬間だけ、その男性のコーデにもう一層あることに気づいた。信号が変わって歩き出すと、コートはまた閉じて、その一瞬の情報は見えなくなった。

そのわずかな時間のことを、なぜかよく覚えている。コートが動くたびに、その人の情報が少しずつ見え隠れする。そのちらつきが、春らしいと思った。

春の光の中で、コートの色がどう見えるか

春の光は、冬の低い位置からの光と違って、少し高い位置からきらきらと差し込んでくる。この光の中では、深すぎる色や暗すぎる色は重く沈んで見えやすい。

ベージュ、ライトグレー、淡いブルー、こういった明るめの色が春の光の中でよく映える。冬に着ていたダークネイビーやブラックのコートをそのまま春に持ち越すと、色が季節の光から浮いて見えることがある。

春のコートでやりがちな失敗

一番多いのが、冬のコートをそのまま春の終わりまで着続けること。気温的には問題なくても、色と素材の重さが春の光と合わなくなってくる。3月に入ったら、コートを軽い色と素材のものに一度切り替える意識を持つといい。

もう一つは、コートの中のコーデを手抜きすること。開けて着る前提を忘れて、中に適当なTシャツを合わせてしまうと、コートを開けた瞬間に一気に印象が崩れる。春のコートを着る日は、中のコーデにも普段以上の意識を向けてほしい。

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