4月が近づくと、春服を一式そろえたくなる男性は多い。
新年度が始まる空気に押されて、なんとなく総入れ替えしたくなる気持ち、わかる。でも実際にやってみると、春はあっという間に終わって、大量に買った春服の多くが、数回しか着られないまま夏を迎えることになる。春に必要なのは、総入れ替えじゃない。冬から夏へのあいだを、今あるものでどう橋渡しするか、という発想だ。
春に「全部新しくする」という思い込みが、実は一番コスパが悪い
新年度という空気が、必要以上の衝動買いを生む
日本の春は、新年度、新生活、桜、といった「新しく始める」イメージが強い季節だ。そのイメージに引っ張られて、服まで全部新しくしたくなる。うずうずした気持ちのまま買い物に行くと、必要以上に買い込んでしまうことがある。
でも春という季節自体が短い。3月から5月の間で、気温も光も服の正解もじわじわと変わり続ける。その短い期間のためだけに、大量の新しいアイテムを揃えても、着る機会は思ったより少ない。
春は「橋渡し」の季節だと考える
冬のアイテムを、春仕様に「引き算」する
冬に着ていたコートやニットは、そのまま春にも使える場合が多い。コートは中のインナーを薄くする、ニットは重ね着せずに一枚で着る。素材やデザインを変えなくても、着方を引き算するだけで春らしくなる。
冬のウールコートも、中を白シャツ一枚にするだけで、一気に春の空気に馴染む。買い足す前に、今持っているものをどう引き算できるかを、一度考えてみてほしい。
夏のアイテムを、早めに「一枚足す」形で先取りする
逆に、夏のTシャツやリネンシャツを、春のうちから一枚だけ足して使う方法もある。まだ肌寒い時期は、その上にカーディガンやジャケットを羽織ることで、夏物を春の気温にも対応させられる。
そよそよとした春風の中で、夏の軽い素材を少し先取りして着ることは、季節を先取りする楽しみにもなる。
女性が見た、春の衣替えがうまい男性の話
3月の終わり、大学のキャンパスで見かけた男性の格好が印象に残っている。
冬に着ていたであろうチェスターコートを、中はシャツ一枚だけにして羽織っていた。真冬に着ていたときの重たい印象とは全然違って、コートが軽やかに見えた。新しく買ったものは、たぶん一つもなかったと思う。今あるものの組み合わせを変えただけで、春らしさを作っていた。
春に本当に買い足すべき、数少ないアイテム
総入れ替えは必要ないけれど、いくつか買い足す価値のあるアイテムはある。薄手のニット一枚、軽い素材のシャツ一枚、この二つがあれば、冬物との組み合わせの幅がぐっと広がる。
軽いスニーカーやローファーも、冬のブーツから足元の印象を変える一点として効果的だ。全部を変える必要はなく、コーデの一部分だけを更新するくらいがちょうどいい。
春のファッションでやりがちな失敗
一番多いのが、春服を一式まとめて買って、冬物との組み合わせを考えないこと。新しいアイテム同士だけでコーデを完結させようとすると、選択肢が狭くなって、逆に単調なコーデになりやすい。
もう一つは、季節の変わり目という理由だけで、必要以上に買い物をしてしまうこと。本当に今のクローゼットに足りないものが何かを確認してから、買い足す範囲を決めるといい。
春のファッションが板についている男性の共通点
春を、総入れ替えの季節ではなく、橋渡しの季節として捉えている男性。
冬物をどう引き算するか、夏物をどう先取りするか。その視点があるだけで、無駄な買い物をせずに、春らしいコーデを作れるようになる。次の春が来る前に、まずクローゼットの中を見直すことから始めてみてほしい。
