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メンズのカッコイイ服装・本当にかっこいい男の着こなしと、勘違いしている男の話

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目次

かっこいい服装の定義

かっこいいと思った瞬間の話

去年の冬、代官山の本屋でひとりで本を探していた時のこと。

隣の棚に立っていた男性がいた。チャコールグレーのウールコート、ブラックのタートルネック、インディゴデニム、ダークブラウンの革靴。本を手に取って表紙を確認しているだけ。それだけの状態なのに、棚に手を伸ばした瞬間にコートの袖口からチラッと見えた革の時計のベルトで、全部が完成した感じがした。

そこにいるだけでかっこいい、という感覚。頑張っている匂いが一切しないのに、目が離せなくなった。

その男性は何も特別なことをしていなかった。高そうなブランドを着ていたわけでも、目立つアイテムを使っていたわけでもない。ただ、全部が正確だった。それがかっこいい、という状態の正体だと思っている。

かっこいい服装は、派手さと無関係だということ

世間的にかっこいい服装のイメージって、なんとなくブランドロゴが入っていたり、トレンドのアイテムを使っていたり、服で個性を主張していたりするものだと思っている人が多い。

でも女性が実際に目を奪われる男性のコーデは、ほとんどの場合シンプルで静かだと思う。声を上げて主張するコーデより、黙って佇んでいるコーデの方が引力を持っている。これが女性目線でかっこいい服装の核心で、これを理解しているかどうかで全部が変わってしまう。

かっこいい服装の絶対条件

 

条件その一、シルエットが整っていること

服装がかっこよく見える理由の大半は、シルエットにある。

肩の縫い目が肩先に正確に乗っていること。身幅が体にだらんとせず、かといって張り付きすぎていないこと。袖の長さが手首で自然に終わっていること。パンツの丈感が靴との距離を正しく取っていること。これだけ。

このシルエットの条件を満たすだけで、ユニクロの1,500円のTシャツでもかっこよく見えてしまう。逆にどれだけ高いブランドの服でも、サイズが合っていなければかっこよくならない。シルエットは金額で買えるものじゃなくて、サイズを正しく選ぶという意識の問題だから。

だぼっとした服をラフな着こなしだと勘違いしている男性がいる。ラフとだらしないは違う。体のラインに自然に沿いながら、余裕を持っているシルエットがラフな着こなし。何も考えずに大きいサイズを選んでいるのはただのだらしない状態で、かっこよさとは無縁になってしまう。

条件その二、清潔感が全アイテムに宿っていること

かっこいい服装の第二条件は清潔感で、これはシルエットと同じくらい大事。

首元がヨレたTシャツ、毛玉のついたニット、くたびれた靴、シワが入ったシャツ。どれかひとつでもあると、他のアイテムがどれだけよくても清潔感が崩れてしまう。

清潔感は加点するものじゃなくて、失点しないことが目標。全アイテムが清潔な状態を保っている時に初めて、コーデがかっこよく見える土台が完成する。その土台の上に初めて、着こなしの話が乗ってくる。

靴を週に一度拭く、Tシャツは着るたびに洗う、ニットに毛玉が出たら毛玉取り器で処理する、シャツはアイロンをかけてから着る。この習慣がかっこいい服装の根底にある。

条件その三、色とアイテムがひとつの方向を向いていること

シルエットと清潔感の次に必要なのが、コーデの統一感。

使う色を三色以内に抑える、フォーマルとカジュアルを混ぜる時は意図を持ってやる、素材感の方向性を揃える。これだけで、バラバラなアイテムがひとつのコーデとして成立し始める。

統一感がないコーデは、見た人の目がどこに向かえばいいか迷ってしまう。その迷いが「なんかまとまってない」という印象を生んで、かっこいいという感覚には繋がらない。

かっこいい服装、具体的なコーデを全部出す

 

最もかっこいい冬のコーデ

チャコールグレーのチェスターコート、ブラックのタートルネックニット、グレーのウールテーパードパンツ、ダークブラウンの革靴。

これが冬のかっこいい服装として最も完成度が高いコーデだと、正直に思っている。シンプルで地味に見えるかもしれないけど、この組み合わせが街で完璧に仕上がっている男性に出会った時の衝撃は、他のどんな派手なコーデよりも大きい。

全部がダークトーンでまとまっているのに、チェスターコートとニットとパンツの素材感の違いがコーデに奥行きを生んでいる。革靴の艶がコーデ全体の品を締めていて、どこを見ても余分がない。

余分がない、という状態がかっこいいの最高峰だと思っている。

最もかっこいい夏のコーデ

ホワイトのリネンシャツを袖まくりして、ベージュのリネンアンクルパンツ、レザーのサンダルかローファー。

夏のかっこいい服装として、これを超える組み合わせをなかなか思いつけない。リネンという素材が夏の光を受けた時の見え方、袖まくりで見える手首の細さ、ベージュのパンツとの色の温度感の一致。全部が夏という季節と溶け合っている。

夏の街でこのコーデをさらっと着ている男性を見た時、胸の奥がふわっとした。暑さの中にいるのに、なんか涼しそうで、でも上品で。夏にしか出せない色気というものが確かにあって、リネンのコーデはその最たるもの。

最もかっこいい春秋のコーデ

ネイビーのテーパードパンツにホワイトのシャツ、キャメルかベージュのトレンチコートかステンカラーコートを羽織る。足元はローファーかレザーシューズ。

この組み合わせが春秋のかっこいい服装として圧倒的に完成度が高い。ネイビーとホワイトの清潔感のある組み合わせに、キャメルかベージュのアウターが温かみを加える。色の組み合わせとして理論的に正しくて、見た目として気持ちいい。

トレンチコートのベルトをきちんと結ぶかゆるく前を開けておくかで、印象が変わる。結ぶとシャープになって、前開きにするとリラックスした空気が出る。その日の気分とシーンで変えられる自由度があって、それがトレンチコートのかっこよさのひとつ。

最もかっこいいカジュアルコーデ

オフホワイトのコットンTシャツにインディゴブルーのストレートデニム、ロールアップして白いレザースニーカー。

これ以上シンプルにできないくらいシンプルなコーデが、実はかっこいい服装として最も強いと思っている。

この組み合わせが完成している時、服が完全に消えてその人が前に出てくる。服を見ているんじゃなくて、その人の雰囲気を見ている状態になる。そこまで服が背景に退いた時に初めて、その人のかっこよさが純粋に伝わってくる。

シンプルコーデが最もかっこよく見えるという逆説は、シルエットと清潔感と統一感の三点が完全に揃っている時にのみ成立する。そこが揃っていない状態でシンプルコーデをやると、ただ地味な人になってしまう。準備の話なの、結局は。

かっこいいと勘違いしている服装、正直に言う

 

ブランドロゴを主張しているコーデは、かっこよくない

胸に大きなブランドロゴが入ったTシャツ、背中にでかいプリントが入ったスウェット、ロゴだらけのバッグ。これらを組み合わせたコーデ、かっこいいと思っている男性に一度落ち着いて聞きたい。

服に語らせているか、自分が語っているか。ロゴが目立つコーデは、服が「これは高い、これはブランドだ」とずっとしゃべり続けている状態。着ている人は後ろに引っ込んでしまって、見えなくなる。

本当にかっこいい男性は、服を黙らせることができる人。ブランドが見えない場所に刻まれていたり、全くブランドを主張しないシンプルなアイテムを選んでいたりする。その黙った服を着て前に出てくるのは、その人自身の存在感。あれが一番かっこいい。

全身トレンドを盛りすぎているコーデは、かっこよくない

毎シーズンのトレンドアイテムを全部取り込もうとしているコーデを見ると、なんか疲れた感じがする。

オーバーサイズのアウター、ビッグシルエットのパンツ、厚底のスニーカー、主張の強いロゴキャップ。全部今季のトレンドかもしれないけど、全部乗せにした瞬間に「頑張っている人」になってしまう。

トレンドはスパイスで、全部が主役になろうとすると喧嘩して料理が破綻する。かっこいいコーデはトレンドアイテムを一点だけ取り入れて、あとはベーシックで固める。その一点だけが光ることで、着ている人のセンスが伝わってくる。

きれいめとカジュアルが喧嘩しているコーデは、かっこよくない

スーツのジャケットにダメージデニムと厚底スニーカー、みたいな組み合わせ。ミックスコーデとしておしゃれなつもりが、フォーマルとカジュアルの文脈が衝突してどちらも死んでいることがある。

フォーマルとカジュアルを混ぜることは、正しくやれば最もかっこよくなる着こなしのひとつ。でもそれには「なぜこの組み合わせか」という意図が必要で、意図なく混ぜるとただちぐはぐになる。

スーツジャケットにデニムを合わせるならデニムをきれいめにして革靴で締める、デニムにきれいめアイテムを混ぜるならシャツかニットできちんと感を出す。どちらに振り切るかを決めて、そちら側の文脈で足元まで揃えること。

かっこいい服装を作るために、今日からできること

 

まずクローゼットの中を一軍だけにする

かっこいい服装への第一歩は、服を増やすことじゃなくて減らすこと。

着ない服、合わせにくい服、くたびれた服。これらをクローゼットから出すと、残った服が全部好きな状態になる。その状態になると、朝の着替えで迷わなくなって、なんとなく手に取ったアイテムがコーデとして成立するようになる。

なんとなくを排除した状態で選んだ服が、かっこいい服装への近道。何を着るかより、何を着ないかを決めることの方が、実は難しくて大切な作業。

ベーシックカラー五色だけで考える

ホワイト、ネイビー、グレー、ベージュ、ブラック。この五色だけでコーデを組む練習をしてほしい。

この五色は互いに干渉しにくくて、どう組み合わせても一定以上のまとまりが出る。トレンドの色を使わなくても、この五色の組み合わせ方を磨くだけで、かっこいい服装の基礎が出来上がる。

一色だけ差し色を入れたいなら、バッグか時計か靴の一点だけ。服では五色の範囲でまとめて、小物で遊ぶという発想が、コーデに余白を生んでかっこよく見える仕組みを作る。

靴を一足だけいいものにする

今すぐできる、かっこいい服装への最短距離を一個だけ言うなら、靴を一足だけいいものにすること。

ホワイトのレザースニーカーかシンプルな革靴。どちらでもいい。清潔に保てる素材で、シルエットがすっきりしていて、手入れが簡単なもの。これをひとつ持って、毎日清潔な状態に保つ。

靴が整っているだけで、上のコーデが普通でも「なんかかっこいいな」という印象を与えられることがある。女性が男性を見る時に必ず足元を確認するという事実は、この記事で何度も書いてきた通り。靴への投資が一番見た目のコスパが高い、というのも変わらない結論。

袖をまくる習慣をつける

シャツでもカーディガンでもロンTでも、袖をまくる習慣をつけることをすすめる。

手首が見えることで生まれるコーデへの動きと、その人への親近感。袖まくりひとつでコーデが完成に近づくことが多い。折り幅を揃えて、左右均等に。それだけで服装が一段かっこよく見える。

この記事で袖まくりを取り上げた時にも書いたけど、所作としての袖まくりが女性に与える印象は、アイテムを変えることより効果が大きいことがある。5秒でできる、最もコスパが高いかっこいい服装への行動。

かっこいい服装の先にあるもの

 

服装が整うと、自分への扱いが変わる

かっこいい服装を意識し始めた男性が、共通して言うことがある。

姿勢が変わった、他人の目が気にならなくなった、なぜか仕事もうまくいくようになった。服装を整えることが、自分への扱いを変えるから。毎朝鏡の前で気に入った自分を確認する習慣は、その日の自分の機嫌を底上げしてくれる。

外見を整えることは浅いことだという意識を持っている人がいるかもしれないけど、全然そんなことはない。自分の見え方に意識を持つことは、自分の生活への丁寧さに直結している。その丁寧さが服装に出て、服装が周りへの印象を変えて、周りの接し方が変わって、自分の気持ちがまた変わる。

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