おしゃれなサンダルを探している男性に、少し意外なことを言う。
おしゃれに見えるメンズサンダルの共通点は、デザインが面白いことでも、ブランドが有名なことでも、値段が高いことでもない。シンプルで、足に合っていて、コーデの中で主張しすぎていないこと。それだけだ。
おしゃれなサンダルを探している男性のほとんどが、デザインの面白さやブランドの個性に目を向けている。でもそこで選んだサンダルが、着いたときのコーデの中で浮いてしまう。おしゃれなサンダルは単体でかっこいいものではなくて、コーデの中で自然に機能しているものだから。
おしゃれなメンズサンダルに共通する、たった一つの特徴
つるっとした滑らかなレザーのストラップ、シンプルな形のソール、余計な装飾がない。こういうサンダルを履いている男性が、なぜかいつもおしゃれに見える。
理由はシンプルで、サンダルが主張していないからコーデ全体が見えるから。サンダルが静かであるほど、着ている人間の雰囲気がサンダルを通じて出てくる。デザインで勝負しているサンダルは、サンダル自体がコーデの主役になる。そうなるとコーデが「サンダルを見せるための服」になってしまう。
おしゃれに見えるメンズサンダルは、コーデの主役を張らずに、全体を引き立てる役に徹している。
シンプルさが最強になる条件
シンプルなサンダルが最強になるのは、コーデ全体が整っているときだけ。コーデがぼんやりしている状態にシンプルなサンダルを合わせると、サンダルまで一緒にぼんやりして見える。
シンプルなサンダルはコーデを助けない。でもコーデが整っているときは、余計な情報を足さずに全体を完成させてくれる。だからシンプルなサンダルを選ぶなら、コーデ全体の完成度を先に上げることが前提になる。この順番が、おしゃれなサンダルコーデを作るときの設計思想だ。
メンズサンダルのおしゃれを作る3つの要素
ストラップの太さが作る印象の違い
ストラップが細いサンダルは足首をほっそりと見せて、コーデ全体に軽さと繊細さをもたらす。ストラップが太いサンダルはどっしりとした存在感が出て、コーデに安定感が生まれる。
どちらが優れているわけじゃなくて、コーデのシルエットに合わせて選ぶ。細めのシルエットのコーデには細ストラップが、ワイドシルエットやカジュアルな素材のコーデには太ストラップが、それぞれ自然に馴染む。ストラップの太さはサンダルを選ぶときに真っ先に確認してほしいポイントで、デザインより先に決めるべき要素だと思っている。
ソールの高さがコーデのバランスを変える
フラットソールのサンダルは地面に近い分、足元が軽くなる。コーデ全体のシルエットが長く伸びて見えて、スタイルをよく見せる効果がある。ただしフラットソールは歩き続けると疲れやすいので、移動が多い日は少し厚みのあるソールを選んだほうが実用的。
厚みのあるソールはコーデに存在感を足す。ボリュームのあるシルエットのコーデと合わせると、全体のバランスが取れる。でも薄手のスラックスやセットアップに厚底サンダルを合わせると、足元だけが主張しすぎる。ソールの高さもストラップと同様に、コーデとの比率で考えるのが正解だ。
サンダルの色選びで、コーデの方向が決まる
タンや砂色のサンダルは夏らしい明るさがあって、白やベージュ・オフホワイトのコーデと特に相性がいい。ナチュラルな色同士が揃うことで、コーデ全体が夏の光の中に溶け込む。
ブラックのサンダルはコーデを引き締めて、全体をシャープに見せる。どのコーデにも合わせやすいけど、夏の軽さを出したいときはタンのほうが向いている。ダークブラウンはその中間で、アースカラーのコーデとの相性が高く、秋口まで使いやすい。
女性がおしゃれだと感じたメンズサンダルの話
夏の昼間、友人と歩いていて、向こうから来た男性のコーデにふと目が止まった。
リネンの白いパンツに、薄いブルーのシャツ、そして細ストラップのタンのレザーサンダル。コーデ全体からのびやかな夏の軽さが出ていて、見ているだけで涼しい気持ちになった。サンダルが特別目立っているわけじゃなかった。でも足元を見たとき、そのサンダルが選ばれた必然性があった。リネンパンツのやわらかさと、レザーストラップの素材感が呼応していた。
あのコーデはサンダルを見せるためのコーデじゃなかった。コーデの一部として、サンダルが静かにそこにいた。それがおしゃれに見えた理由のすべてだと思う。
足首から下のシルエットが、コーデの完成度を作る
サンダルを選ぶとき、サンダル単体で見るのではなくて、パンツの裾からサンダルまでのシルエット全体で見てほしい。足首の出し方、パンツの裾の長さ、ストラップの位置。これらが揃ったときに、足元のシルエットが一つの絵になる。
足首がきれいに見えていると、サンダルがより際立つ。だからクロップドパンツやロールアップしたパンツの裾から足首を出してサンダルを見せる着こなしは、サンダルがおしゃれに見えやすい条件を作っている。裾がサンダルを覆ってしまうと、せっかくのサンダルの存在感が消える。
スタイル別おしゃれメンズサンダルの選び方
きれいめスタイルに合わせるサンダル
リネンセットアップやスラックスなどのきれいめスタイルに合わせるなら、細ストラップのレザーサンダルかスライドサンダルが向いている。素材は本革かレザーライクなものを選ぶと、コーデの品と素材感が揃う。色はブラックかタン。シンプルなデザインで、ブランドロゴが目立たないものを選ぶとコーデに溶け込みやすい。
カジュアルスタイルに合わせるサンダル
ショーツやワイドデニムなどのカジュアルスタイルには、少しボリュームのあるソールのサンダルやスポーツサンダルも選択肢に入ってくる。コーデ全体のカジュアル度とサンダルのカジュアル度を揃えることが、まとまりを作る。
カジュアルコーデでのサンダルは、素材よりシルエットのバランスを優先する。コーデが全体的にゆるいなら、サンダルも少しゆとりのあるシルエットのものを選ぶ。全体がゆるくてもサンダルだけきっちりしたレザーを選ぶと、コーデのトーンが合わなくなる。
おしゃれなメンズサンダルの選び方、具体的な基準
素材を先に決める。レザーかキャンバスかラバーかによって、合わせられるコーデの方向が決まる。コーデに合う素材が先で、デザインはその中から選ぶ。
次にシルエットを確認する。試着して鏡で横から見たとき、足首から足先にかけてのラインが自分のコーデのシルエットに合っているかどうかを確認する。単体で見てかっこいいかどうかより、履いたときに自分の足とコーデに馴染むかどうかが基準になる。
値段とおしゃれの関係については、レザーの本革サンダルは一定の投資が必要で、その分コーデへの格が上がる。でも1万円以下でもシンプルで質感のいいサンダルは存在する。高ければおしゃれになるわけじゃなくて、コーデと素材とシルエットが揃っていれば値段は二の次だ。
サンダルをおしゃれに見せる最後の仕上げ
どれだけおしゃれなサンダルを選んでも、コンディションが落ちていると台無しになる。レザーのサンダルは表面の汚れを拭き取って、定期的にクリームで保湿する。ラバーソールは黄ばみが出てきたら重曹で磨く。このケアが、サンダルのおしゃれを持続させる。
新品のうちに防水スプレーをかけておくと、砂や水による汚れが防ぎやすくなる。夏は特に汗や水に晒されるシーズンなので、シーズン前のケアを一度やっておくだけで、サンダルの見た目が長持ちする。
おしゃれなサンダルを履きこなす男性に共通すること
サンダルを履く理由が、暑いからではなくて、今日のコーデに合うから、という男性。
この選択の意図が、コーデを通じて伝わる。暑いからとりあえずサンダルを選んだ男性と、コーデに合わせてサンダルを選んだ男性では、同じサンダルを履いていても見え方が違う。意図のある選択は、コーデに筋を通す。その筋が通っているとき、サンダルは一番おしゃれに見える。
