MENU

20代メンズのアクセサリーブランドは、値段より太さで決まる

  • URLをコピーしました!
目次

そのブレスどこの、と聞いた友人が、答えを一秒で忘れた夜

去年の暮れ、四人で飲んでいたときの話です。
向かいに座った男の子の手首に、細いシルバーのチェーンが光っていた。
友人が身を乗り出して、どこの、と聞いたんですよ。
彼はブランド名を答えた。ちゃんと有名なところ。

それから三十分後。
お手洗いで友人がぽつりと言ったんです。あの子の手首、きれいだったね、って。
ブランド名、覚えてなかった。
私も覚えていなかった(笑)
残っていたのは、細さと、肌の色と、グラスを持ち上げたときの手の動きだけ。

女子の記憶に残るのは、名前じゃなく面積

アクセサリーの話題になると、みんな最初にブランドを探しに行きます。
検索窓に打ち込んで、比較記事を読んで、価格帯で絞って。
その順番が、そもそも遠回り。
女性側の目に届いているのは、金属が肌をどれくらい覆っているかという、ただの面積の情報なんです。
三ミリのチェーンと七ミリのチェーン。
この四ミリの差は、値段の差より圧倒的に大きい。

二十代前半の私が、太いチェーンに全額突っ込んだ話

偉そうに書いていますが、私は盛大に外しています。
当時つきあっていた人の誕生日に、ごつい平打ちのシルバーチェーンを買った。
バイト代を三ヶ月ぶんくらい注ぎ込みました。
渡した瞬間、彼は喜んでくれたんですよ。ちゃんと着けてくれた。

でも、待ち合わせで遠くから歩いてくる彼を見て、私の喉がこくっと鳴った。
首元だけが妙に重い。
細身の体に、金属だけが先に到着している感じ…。
高いものを買えば正解になると思い込んでいた自分が、ちょっと恥ずかしくなった夜でした。

二十代が最初に決めるのはブランドではなく、金属の色

ここから、九割九分の人に反対されることを書きます。
アクセサリーブランドを調べるのは、いったん後回しにしてください。
先に決めるのは、シルバーかゴールドか。それだけ。

どのブランドにも、だいたい両方あります。
つまりブランドを先に決めても、結局この分岐に戻ってくる。
なのにみんな、逆から入るんですよね。

手首の内側を見て、血管の色で決める

腕をひっくり返して、光の下で血管を見てください。
青や紫っぽく透けるなら、シルバー。
緑がかって見えるなら、ゴールド寄り。
これは肌の下にある色みの違いで、化粧品の世界だと当たり前に使われている見分け方です。
男性でこれを知っている人に、私はほとんど会ったことがない。

合わない方を着けると、手だけがくすんで見えます。
本人は原因に気づけないから、なんとなく似合わないな、で終わってしまう。もったいない。

全身で金属は一色にそろえる。腕時計まで数える

ネックレスはシルバー、時計のケースはゴールド、ベルトの金具は真鍮。
これ、けっこうな確率で起きています。
体の上で三種類の金属が別々に光ると、視線が散らばって落ち着かない。
時計も金属のうちに数える。ここを見落とす人が多いんです。
そろえた瞬間、着けている本数が同じでも、身につけているものが少なく見えます。

太さ三ミリの壁。ここを越えると、急に別のジャンルへ運ばれる

数字の話をします。ここがこの記事でいちばん実用的な部分。

ネックレスは細く、そして鎖骨より少しだけ下

チェーンの太さは、二十代なら一ミリ前後で足ります。
太くても一.五ミリまで。
細すぎて頼りないと感じるかもしれませんが、シャツの襟から覗いたときの品はここで決まる。
長さは、鎖骨のくぼみに収まるか、その少し下。
胸の真ん中まで垂れると、途端に袖まくりした夏フェスの空気になります。

トップは付けなくていい。
何かぶら下げたいなら、小指の爪より小さいもの。それ以上は主張が勝ちます。

リングは中指か小指。薬指はまだ触らない

人差し指は指名しません。派手に見えやすいので。
中指なら太さ二〜三ミリの甲丸、小指ならもっと細い平打ち。
薬指については、意味が乗りすぎるので二十代のうちは避けるのが無難です。
これ、女性側はけっこう見ています。左手の薬指に何かある人、一瞬で目に入りますから。

サイズを測るなら夕方に。
朝は指が細くて、夕方はむくむ。朝に合わせると、夜にはぎちぎちで外れなくなります。
私の友人は結婚指輪でそれをやって、石鹸だらけの洗面台で格闘していた(泣)

一生モノを買うな。二十代のシルバーは消耗品でいい

これも反対されます。長く使えるものを買え、が世間の合言葉だから。
でも二十代の三年って、体つきも仕事も付き合う人も全部変わるでしょ。
そのあいだ、同じ一点だけを着け続ける必要はないと思うんです。

シルバー925は、傷と黒ずみを溜めながら顔つきが変わる

銀は空気中の成分と反応して、じわじわ黒ずみます。
これを劣化だと思って買い替える人がいるけれど、逆。
凹んだ部分に黒が残り、平らな面だけが磨かれて光る。
陰影が生まれて、新品のときよりよほど大人びた表情になります。
専用のクロスで、つるっと表面だけ撫でる。それだけで十分。

金属アレルギーが心配な人は、サージカルステンレスやチタンから入るのが安全側です。
汗をかいた日に首がかゆくなった経験がある人は、素直にそっちへ。

予算は一万五千円。それ以上は自己満足の領域に入る

二十代で買うアクセサリーの実用的な上限、私は一万五千円くらいだと見ています。
国産のシルバー専業ブランドなら、この価格でチェーンもリングも手に入る。
そこから先の価格差は、素材ではなく、名前とデザイン料と物語の値段。
それに価値を感じるなら止めません。ただ、女性からの見え方はほとんど変わらない。
残酷ですが、ここは正直に書いておきます。

変わった人と、やりすぎた人

実例をふたつ置いておきます。ひとつは成功、ひとつは事故。

細いバングル一本で、名刺交換のあとに覚えられた後輩

弟の同期に、営業職の男の子がいます。
線が細くて、顔も声も控えめで、名刺交換のあとに忘れられてしまうのが悩みだった。
彼に勧めたのは、二ミリ幅のシルバーバングル一本だけ。
シャツの袖から、ちらっと見えるか見えないかの位置。

三ヶ月後に会ったら、報告してきました。
先方の女性社員に、そのバングル素敵ですねと言われる回数が増えたと。
言われた回数が増えたことより、それを話す彼の姿勢がまっすぐになっていたことに、私は驚いた。
アクセサリーは他人へのアピールより先に、着けている本人の背中を持ち上げるらしい。

じゃらじゃら鳴らして、占い師と呼ばれた元カレ

逆の例。
以前つきあっていた人が、アクセサリーに目覚めた時期があったんです。
ネックレス二本、リング三個、ブレスレット両手。
歩くたびに、じゃらっと音がする。
共通の友人に、なんの占いやってるの、と真顔で聞かれていました。
本人は落ち込んでいたけれど、私はテーブルの下で肩が震えていた…ごめん。

上限は三点。ネックレス、リング、腕時計。ここで打ち止めにする。
外すたびに寂しく感じるくらいが、ちょうどいい分量です。

ブランドは、どこを見て選ぶか

最後に、探し方の話をします。名前を並べても意味がないので、見るべき項目だけ。

サイズと幅の刻みが細かいところを選ぶ

リングのサイズ展開が三種類しかないブランドと、一号刻みで用意しているブランド。
チェーンの太さが一種類のところと、〇.八ミリから選べるところ。
この差が、そのまま似合うかどうかの差になります。
二十代の体つきは細身寄りの人が多いから、細い方に振り切れるブランドが強い。
国産のシルバー専業は、ここが得意なところが多い印象です。

実店舗で、夕方に、鏡の前で腕を下ろして見る

通販で買うなとは言いません。ただ、最初の一点だけは試着してほしい。
店の鏡の前で、腕を体の横にだらんと下ろしてください。
手を持ち上げて眺めると、どんなアクセサリーもきれいに見えるんですよ。
実際に他人が見るのは、下ろした状態。
歩きながらの、ほんの一瞬。
その一瞬で細く見えたものが、あなたに合っている一点です。

ブランド名は、着けているうちに自然と語れるようになります。
順番が逆なだけ。
まず肌に乗せて、光り方を覚えて、それから名前を知る。
手首の内側でひんやりした金属が体温になじむころには、選んだ理由を誰かに話したくなっているはずです。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次